次の朝、元気にカプリ島へのフェリーを探す。
そうあの有名な青の洞窟がある島である。初めて行って、そのまま観光できることはまれであるといわれている。天候や、潮の状況の影響が大きいのだそうだ。
海は最高に美しい。日本で海岸に行くとき、「あー、潮の香りがしてきたー」というあの匂いが全くしない。この海はしょっぱくないんじゃないかと思うぐらい。
青の洞窟に行くにはメインの港から中型の船に乗って洞窟の近くまで向かう。どうやら今日は、運よく行けそうだ。
洞窟は断崖絶壁のところにあり、その周りに船頭付きの3-5人乗りの小さなボートが待っている。それに乗り換えて岸壁に空いた小さな穴に入り込むというのだ。その穴は小さく、船に寝そべるような形になってやっと入り込めた。
中は想像を絶する光景。
海底からのライトアップがきらめき、手にすくってこぼす水までもが、まるでダイアモンドのよう。きっと中にいる間、息をしていなかったと思う。
船頭さんが「飛び込んでもいいぞ」と言っている。でも一緒に乗っている他の女性のお客さんまでも水浸しになってしまいそうなのでやめといた。
戻ってビーチでくつろいでいると、ドイツの日本大使館で務めている方と出会う。
これまでの道中を話すといたく感動してくださり、晩飯をごちそうになる。
ほんとにシンプルなチーズだけがのった大きなピザと地ビール。これがうまかった。こんなでかいの食べれるかなと思ったけど、ペロッとなくなった。
こういう出会いでのみ、現地のグルメを堪能できる。ありがたいです。
この島には一般的なビーチのほかに、船でしか行くことのできないパーフェクトビーチというのがある。その先にはまたスーパーパーフェクトビーチというところもある。
スーパーの方は完璧なヌーディストビーチ。誰も何もつけてはいけない、というところ。そこまでの勇気はなかったので、話のネタにパーフェクトビーチに行くことにした。
しかし!ここでも老若男女、ほとんどの方々は何もつけていらっしゃらない。思ってたんと違って、初めは目のやり場に困ったが、銭湯と思えばいいんだと気が付いて違和感がなくなった。
でも最後まで、あの男性西洋人の目前では、滅相もなく、(「滅相もない」の意味は、「とんでもない」や「程度がはなはだしい」「私はまだまだです」)、僕は最後の一枚を取ることは出来ませんでした。
そのビーチでは安宿を取ってあったが、もったいなくて、ビーチに寝袋を敷いて満天星と波の音で夜を過ごした。
ユーレイルパスの期限が過ぎるまでには少なくてもパリにまで入っていたい。ちょっと急いだ方が良さそうだ。
ナポリから夜行列車でバルセルナまで。途中の地中海沿岸の都市、ニースやマルセイユなどのリッチな都市の夜景を眺めながらスペインへ。
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